とぼけた憎めないキャラクターたちが光る! コミカルなオススメ映画 10選

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周りを巻き込む迷惑な人、プロの殺し屋、非常識な変人、うだつの上がらないダメなやつ。

「現実では関わらずにいたい」そんな人物たちを、憎めない魅力的なキャラクターとして描いた映画を紹介します。

基本的に笑えるコメディ映画です。

隣のヒットマン

あらすじ

カナダで歯科医を営むオズ。妻とは冷え切った関係で、借金を抱え、苦しい毎日を送っていた。そんなある日、隣の家にプロの殺し屋ジミーが引っ越してくる。

ジミーに頼まれ街を案内するオズ。ビビりまくりのオズだったが、だんだんとジミーと打ち解ける。一方、オズの妻は、ジミーの情報をマフィアに売れば金になると主張し、嫌がるオズをアメリカへ送る。

オズの行動はジミーに掴まれており、計画は失敗に終わる。オズは仕返しを恐れるが、意外にもジミーは冷静に構えており、オズを家へ送り返す。しかし、オズはマフィアと一緒にいたジミーの妻シンシアに恋に落ち、2人は一夜を共にする。

カナダに帰ったオズは、妻が自分を殺すために殺し屋を雇ったことを知る。さらに、シンシアとの一件がジミーにばれ、ついにジミーは激怒。しかしオズは、マフィアの追っ手を振り切る妙案を思いつくことで、ジミーと交渉し、2人は協力することに決める。

おすすめポイント

とにかく全ての登場人物に愛嬌がある映画。常にオドオドしてとぼけた表情や行為が特徴的なオズ、殺し屋のジミーはいつも落ち着いて優しげ、絵に描いたようなオズの悪妻、気持ちの良い性格のジミーの友人フランキー、勝気だが色っぽいシンシア。

まず、全く正反対な性格のオズとジミーの掛け合いが面白い。周囲に緊張感を与えまくるジミーだが、どこか温かさを感じさせるキャラクター。また、気弱なオズは常に周囲に振り回されるダメ男だが、映画のクライマックスでは意を決してジミーに立ち向かい、自ら主導権を握る。

殺人鬼とダメ男。愛すべきこの2人の友情と衝突のバディ感が楽しい映画に仕上がっている。

マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ

あらすじ

子供が欲しかったマギー。同じ大学で働く作家ジョンに偶然出会う。ジョンには妻がいたが結婚生活は上手くいっておらず、マギーと不倫関係になった末に離婚。マギーとジョンは結婚し、子供もでき、家族となる。

しかし、父親としても夫としても役割を果たさないジョン。マギーはジョンにうんざりとし、どうにか彼と別れる方法はないかと考える。

そこで思いついたのが、ジョンの前妻ジョーゼットとジョンを復縁させるというとんでもないプランだった。

おすすめポイント

あらすじを読めば、マギーがまったくとんでもない女だと多くの人が思うだろう。不倫の末に男を奪い、しかし、その男にうんざりし、前妻の元に返そうとするのだから。

どう考えても一般に受け入れがたそうな、そんな彼女が主人公でも、ちゃんと楽しい映画になってしまっているのだからすごい。

これは、細かなエピソードの積み重ねもあるだろうし、ジョンのダメさもあるだろうけど、何よりマギー役を演じるグレタ・ガーヴィグの力が大きい。どこかとぼけて、悪気ない素直な感じが、彼女の行いを許せるものにしてしまう。

全員が全員、彼女を好きになれるか分からないが、ヘンテコな事の顛末を描きながら、どこかほっこりとした気分にさせてくれる映画だ。

ナイスガイズ!

あらすじ

ロサンゼルスで私立探偵を営むシングルファーザーのマーチは、ある老婆に依頼されて行方不明のアメリアという女性を探していた。同じ頃、示談屋のヒーリーは、自分を探す人を止めるようにアメリアから依頼を受ける。

ヒーリーはマーチの家を訪ね、問答無用でマーチをボコボコにし、腕まで折って捜査をやめさせる。マーチは老婆に捜索の終了を提案するが、老婆は承諾せず、さらに探偵料に誘惑され、結局捜査を続けることになってしまう。

一方で、ヒーリーはアメリアを探す別の男たちに襲撃され、自分が大きな事件に巻き込まれたことを知る。利害が一致したマーチとヒーリーは共にアメリアを探して事件を追いかけることになる。

そこには政治家をも巻き込んだ大きな陰謀が隠されていた。

おすすめポイント

へなちょこなマーチと、乱暴なヒーリー。もともと厄介者同士として出会った2人の、この事件によって生まれる奇妙な信頼関係が見ていて心地いい。

さらに、この映画最大の魅力になっているのは、マーチの娘ホリー。へなちょこな父親の代わりに勝気なホリーは、乱暴なヒーリーも恐れず、探偵2人と一緒に事件を追う。

マーチには容赦無く接するヒーリーも、少女であるホリーには優しい。ホリーは父マーチに愛情があり、自分に優しいヒーリーに乱暴な行動をやめさせようとする純情さがある。

この3人のなんとも言えない関係性を通して、それぞれのキャラクターの魅力がとても上手く表現された一作。

ビッグ・リボウスキ

あらすじ

デュード(本名はジェフリー・リボウスキ)は、同姓同名の富豪と勘違いされ、借金取りに襲われたことで、富豪リボウスキと知り合う。

後日、リボウスキから電話がかかり、彼の妻バニーが誘拐され、その身代金受け渡し役を引き受けてくれと頼まれる。慢性的に金欠のデュードは、楽な仕事だと引き受けるが、友人ウォルターに振り回され受け渡しは失敗。さらに何者かに身代金を盗まれてしまう。

デュードは、この誘拐事件をきっかけに、多くの利害関係者の思惑が交錯する面倒ごとの中で翻弄されていく。

おすすめポイント

とにかく気楽な雰囲気で日々を過ごす主人公デュードのキャラクターが魅力的。

あえて映画のお約束を破っていくトリッキーな構成の映画なので、ストーリーについては賛否両論ある映画。だが、デュードやその友人たちの掛け合いは多くの人が楽しめるのではないかと思う。

常に金欠でその日暮らしをするデュードだが、人がよく、他者を受け入れる心の余裕があり、非常識なのに好感が持てるキャラクターになっている。

デュードはデュードより非常識な友人たちとボウリングを楽しみ、家賃を滞納している大家とも悪くない関係で、毎日をそれなりに生きている。そんな気楽な雰囲気が楽しめる映画。

アバウト・ア・ボーイ

あらすじ

父から受け継いだ印税によって自由気ままに暮らすウィル。他人と深い関わりを持たず、女性と短い関係を持っては別れ、自分1人の孤島生活を楽しんでいた。

ある日、「シングルマザーは女遊びの相手に最適だ」と考えたウィルは、シングルペアレントの会に潜入し、その会を通じて冴えない中学生のマーカスと出会う。マーカスの母はメンタルに問題を抱えており、支えが必要だと考えたマーカスは母とウィルを付き合わせようと画策する。

しつこいマーカスを鬱陶しくあしらうウィルだったが、だんだんとマーカスと仲良くなり、母親以上にマーカスの問題によく気づくようになる。マーカスはウィルを信用し、ウィルもマーカスを通じて人の為に何かをしてあげる喜びに目覚める。

おすすめポイント

父の遺産で暮らすウィル。いい歳になっても大人な人間関係を築かず、無責任な人生を突き進む生き方。これはこれで、ある種の憧れの生活として魅力的。

そんなウィルが、ちょっと変わり者で、いじめられっ子の男子マーカスと出会う。ウィルは嫌がるがマーカスは執拗にウィルの家に通いつめ、不思議な友情が芽生えていく。温かいというより、どこかドライな関係が見ていて面白い。

年齢も立場も違うのに、何故かお互いだけがお互いの境遇を理解できてしまう2人の友情は、同世代の友情でもないし、かといって大人と子供の友情でもない。どこかは決定的に違うのに、どこかは対等で、補い合い助け合う関係。

どちらも不完全で、周囲と衝突を起こしやすい人間だからこそ、お互いを理解し支え合うことができる。人間関係に問題を抱えた者同士の、心地よい人間関係を描いた映画。

奇人たちの晩餐会 USA

あらすじ

上司のランスに呼び出された会社員ティム。ランスは、昇進と引き換えに、ある晩餐会に参加してくれとティムに頼む。その晩餐会は、参加者が変人を1人ずつ連れて参加し、その変人をバカにして楽しむという悪趣味なものだった。この晩餐会に参加しランスに気に入られなければティムの昇進は望めない。

ティムは悩み、恋人ジュリーの意見もあって一時は晩餐会への参加を諦めた矢先、偶然バリーに出会う。バリーは死んだネズミを剥製にし、作品を作っている少し変わった人。ティムは咄嗟にバリーを晩餐会へ招待する。

バリーは自分が変人だと思われているとは知らず、晩餐会に誘われたことを喜ぶ。一方で、参加を決めたティムに怒りジュリーは去っていく。ティムはジュリーを追いかけつつ、わんぱくなバリーの行動に振り回される。

おすすめポイント

これほど変人がフィーチャーされた映画もなかなかない。主役のバリーに限らず、バリーの友人や、ジュリーの仕事関係者、ティムのストーカーなど、さまざまなちょっとズレた人物が登場し、その誰もが、いろんな方向に魅力的にに描かれている。

「変人を笑う」という不道徳な設定ながら、ストーリー的には、そんなアンモラルな人間たちをこらしめる内容になっており、王道のハッピーエンドで楽しく見られる。

何より、変だけど愛すべきキャラクターたちが織りなすコメディが面白い。常識人のティムが変人たちに振り回され、ドタバタな面白さがずーっと続いていく。そんな中に芽生えるピュアな友情もあり、少しほっこりとしたドラマも描かれ、見応えがある作品

のるかそるか

あらすじ

タクシードライバーのジェイ。ある日、競馬の八百長情報を聞きつけ、有り金を持って競馬場に出かける

競馬場はジェイの友人や馴染みの客、そして会員クラブで競馬を観戦するセレブまで、さまざまな人間の溜まり場になっている。

最初こそ八百長情報で大金を稼いだジェイだったが、増えた金を本当の賭けに使い、それがさらに当たって興奮する。勝ち続けるジェイに友人たちは嫌味を言い、最初はおおらかにジェイを見ていたセレブたちさえ、ジェイの勝ちっぷりに腹を立て出す。

おすすめポイント

まず競馬場という舞台設定が面白い。貧困層から富裕層まで、さまざまな人間が集まり、それぞれのコミュニティで、みんなが馬を眺めて熱狂している。

主人公ジェイは、まあ貧乏な方の人間で、競馬に魅せられたちょっとおかしな友人たちに囲まれて競馬場の中で過ごす。そんなジェイたちを見下すように、特等席で競馬を見るセレブたちもいる。

ジェイはどんどん競馬に勝っていく。すると周囲の人間のジェイに対する態度が少しずつ変化する。ある友人はジェイにすがり、余裕をかましていたセレブも卑小な嫉妬心をさらけだす。

運命を左右するのが単なる「運」だからこそ、それに一喜一憂し振り回されるキャラクターたちを滑稽に、同時に人間的で魅力的に描く。競馬というモチーフを上手く使ったドタバタコメディの良作。

ラブ・アゲイン

あらすじ

レストランで食事中、突然、妻エミリーは不倫したことを告白し、キャルに離婚を切り出す。呆然とするキャルだが、しぶしぶ家を出て一人暮らしを始める。キャルは毎晩バーへ通い、そこで毎日不平不満を漏らしていた。

毎晩女性を口説き落とすバーの常連ジェイコブは、そんなキャルの姿にうんざりし、出来心から彼をイケてる男に変身させる決心をする。

ジェイコブによってオシャレになり、女性を口説くテクニックを身につけるキャル。一方で、ジェイコブはある日ハンナという女性と出会い、彼女と真剣な付き合いを始める。

エミリーの方は、自分から切り出したものの離婚に確信が持てずにいる。不倫相手ともギクシャクし、不安定な日々を送る。エミリーと暮らす2人の息子ロビーは、ベビーシッターであるジェシカにゾッコンだが、ジェシカは実はキャルに憧れており、離婚話で会えなくなってしまったキャルのことを思っている。

キャルの家族を中心に、キャルとエミリー、ジェイコブとハンナ、ロビーとジェシカの3つの恋が、だんだんと絡まり合っていく。

おすすめポイント

離婚を切り出され、うじうじ不平を漏らすだらしないキャル。そのキャルを見かねて変身を助けるジェイコブは、女性と深い関わりを持てない軽い男。キャルに離婚を申し出たエミリーも気弱で主体性がなく、息子ロビーは少年らしく思慮がない。

それぞれの欠点を抱えた登場人物たちが、それぞれの恋愛や友情によって影響を与え合い、それぞれの欠点を克服していく様子が楽しい映画。

ロマンスをメインで描きながら、家族に対する信頼感がベースに流れているのが温かく、真逆の人間であるキャルとジェイコブの間に男の友情が築かれる展開もアツい。

見ているともどかしい人間たちを、なんとも魅力的に描いたハッピーな作品。

最強のふたり

あらすじ

事故で首から下が麻痺したフィリップ。彼が介護者として選んだのはスラム街出身で無職の黒人青年ドリスだった。

フィリップは、自分のことを憐みの目で見ないドリスを気に入り、彼に心を許していく。ドリスもまた、自分とは全く違う世界に生きるフィリップに影響を受けていく。

おすすめポイント

重度の障害を持った人物フィリップをメインキャラクターとしながら、明るく軽快な作品に仕上がっている。

それは、フィリップを介護する青年ドリスの底抜けの明るさ、まっすぐさのお陰だ。そして、ドリスが清廉潔白な善人でないところが、この映画の面白さになっている。

ドリスは普通だったら気を遣って言わないような不謹慎なことをフィリップに言ったり、フィリップの体を冗談めかして操ったりする。

そんなドリスに周りは閉口するが、フィリップ自身は、自分を1ミリも憐まないドリスに信頼感を覚え、2人の間には心地よい友情が醸成されていく。

とにかくドリスのブラックな冗談と、にも関わらず悪人に見えないドリスの明るさ、真っ直ぐさが見ていて痛快な映画だ。

キューティ・ブロンド

あらすじ

裕福な家庭で容姿にも恵まれ、順風満帆の人生を送る大学生エル。彼女はある日、プロポーズ間近だと期待していた彼氏ワーナーにフラれてしまう。その理由は、政治家志望のワーナーの相手として、エルは相応しくないから、という酷いものだった。

ワーナーはエルを置いて、ハーバードのロー・スクールへ進学。意気消沈のエルだったが、ワーナーに相応しい女になるため一念発起。独自の戦略でワーナーと同じロー・スクールに入学する。

堅苦しいロー・スクールの中で、エルは当然浮いてしまう。さらにワーナーには新しい恋人もでき、学業も上手くいかない。そんな中でも諦めず、自分を信じて突き進むエルは、だんだんと周囲の人に影響を与えていく。

おすすめポイント

セレブでちょっと思慮がなさそうな、必ずしも共感を呼ぶとは思えない女性エルが主人公の映画。しかし、そんなエルを応援したくなってしまうのが面白い。

エルは、どう見ても場違いなロー・スクールへ通い始める。当然周囲は奇異の目でエルを見るが、エルは折れることなく自分を貫く。学業の方も努力し、周囲にいる人間とも誠実に接する。

見た目や振る舞いによって周囲から浮いてしまうエルだが、周りに迎合せず、ポジティブに自分を貫く姿勢を魅力的に描く楽しい一作。

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