孤独・疎外感・さびしいときに観たいオススメ映画 7選

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寂しい時に元気になれたり、一層孤独に浸ったり。

孤独や疎外感を描いた作品を集めました。

ハッピーエンドなものから、苦い終わり方のものまで、いろいろ紹介します。

 

アバウト・ア・ボーイ

あらすじ

父が残した印税収入で自由気ままに暮らす38歳の男ウィル。ウィルは自分を孤島に例え、人と深い関わりを持たず、楽しく過ごしていた。

ウィルはある経験から、シングルマザーが女遊びの相手として最適だと思い、シングルペアレントの集会に潜り込む。それがきっかけで、シングルマザーのフィオナの息子であるマーカスと出会う。

マーカスは、精神的に不安定なフィオナを心配し、ウィルとくっつけることでフィオナを助けようと考え、中学生なりに画策する。ウィルは始め、毎日家に訪ねてくるマーカスを鬱陶しく思っていたが、だんだんとマーカスと過ごす時間を楽しむようになる。

マーカスとの交流を通じて他人に心を開くようになったウィルは、真剣な恋愛に挑むが、自分の不甲斐なさから上手くいかずに悩む。そして、フィオナの精神状態が悪化し、マーカスは母の問題で苦しんでいた。

おすすめポイント

まず、映画のトーンとして凄く軽めでハッピーな雰囲気なので、疲れているときに見易い。

そして、軽薄で孤独な男が他人に心を開くようになる、というポジティブなストーリーなので、見終わるとシンプルに前向きな気分になる。

モチーフとしてはやや重めながら、全体的にギャグが多く、ブラックジョークも織り交ぜながらコミカルに展開していく。ハッピーなヒューマンドラマだが、お涙頂戴的な鬱陶しさがなくて清々しい。

38歳のウィルは、イケてるプレイボーイ だが中身がない男。一方、中学生のマーカスは、ダサくて冴えない少年なんだけど、ピュアで心優しい。

この2人が互いの欠点を補い合いながら、助け合い、そして、お互いの孤独を癒していくストーリーは、見ていて本当に心地いい。

サイドウェイ

あらすじ

作家を目指す中学校教師のマイルズは、結婚を控えた親友ジャックを連れてカリフォルニアへ車を走らせる。

ワイナリー巡りとゴルフをしながら、男2人でゆっくり休暇を過ごす予定を立てたマイルズだったが、プレイボーイのジャックは、結婚前に女遊びをしようとマイルズの計画をかき回す。

2人は、現地で働く女性マヤとステファニーと仲良くなり、楽しいバカンスを過ごす。数年前の離婚から立ち直れなかったマイルズも、少しずつマヤに対して積極的になっていく。

しかし、マイルズはうっかりジャックが結婚前だという事情をマヤにバラしてしまう。

おすすめポイント

頭でっかちに考えすぎて上手く行動できないマイルズの不器用さ。この不器用さゆえに疎外感や孤独感に悩まされるマイルズの心情がこの映画のポイント。

小説家になるという高い志を持ち、しっかり自分の価値観や信念を持って生きているマイルズ。

それゆえに、人間関係において上手いこと立ち振る舞えない彼のもどかしさは、同じく何かを目指して頑張っており、やすきに流れることに違和感を感じているような人なら共感できるだろう。

その上で、どんどんドン底に落ちていくマイルズの姿は、見ていてちょっとシンドイかもしれない。しかしラストは、ほのかに希望を持たせるシーンで終わっている。

苦いながらも前向きさを感じさせる、品の良い映画になっている。

ヤング≒アダルト

あらすじ

主人公メイビスは、都会の高層マンションの一室に住み、孤独に執筆活動を続ける37歳のライター。

高校時代は誰もが憧れるスクールカーストトップに君臨していたメイビスは、その当時付き合っていた元カレのバディから、出産パーティーの招待メールを受け取る。

都会での孤独感に苛まれたメイビスは、その元カレを彼の妻から奪ってよりを戻そうと考え、長らく戻っていなかった地元に久々に帰る。

おすすめポイント

寂しさから、元カレの結婚生活をぶち壊して男を略奪しようとするアラフォー女性のイタい行動を、哀愁たっぷりに描いたオフビートなコメディ映画。

都会にいると孤独だし、かといって地元に戻ると浮いてしまう、という行き場のない彼女の孤独感が大きなポイントになっている。

また、キャリアに暗雲が立ち込めてきたという状況も背景として描かれており、この不安も、プロムクイーンという過去の栄光にすがってしまう彼女の行動の原因になっている。

この映画は、いわゆる「ハッピーエンド」で終わる映画ではないが、むしろ孤独を肯定するような終わり方になっていて、これはこれで痛快だ。

「人間関係がなんぼのもんじゃい!」という強い気持ちにさせてくれる、そういう方向性で孤独を救ってくれる映画だ。

シングルマン

あらすじ

愛するジムに先立たれた大学教授のジョージは、彼の死から立ち直れず、ずっと孤独で満たされない日々を送っている。

そんな日々に終止符を打つべく、彼は自殺を決意する。朝目覚め、いつもと同じように生活しながら、着々と身辺整理を行い、自殺に使う拳銃の準備をする。

だが、最後の講義のあと、ジョージの熱弁に心打たれた学生ケニーがジョージに話しかけて来る。

おすすめポイント

もう絶対に、死んだ彼が生きていた頃のような日々が訪れることはない、と絶望するジョージの孤独感が美しく描かれている。

「絶望」と言っても、映画のトーンとしては非常に淡々としているのも特徴的で、しかし、この淡々としてしまっていること自体がジョージの救いのなさを物語るかのような演出になっている。

そして、そのような設定とストーリーでありながらも、終盤にかけて、生きることを肯定するような展開になっていく。

いつ、どこで、誰が自分の人生を救ってくれるのかは誰にも予測できない。もしかしたら明日はいい日かもしれない。

今は孤独で辛くても、「もしかしたら」と、人生を前向きに考えさせてくれる展開が良い。とはいえ、ストーリー的には完全なハッピーエンドではないので、そこだけは注意。

レイチェルの結婚

あらすじ

薬物中毒という問題を抱え、リハビリ施設で暮らすキムは、姉レイチェルの結婚式に出席するために一時帰宅する。

家族に暖かく迎え入れられるキムだが、自己中心的に振る舞うキムに、周りはぎこちなく対応する。

ある出来事をきっかけにレイチェルが怒り、キムの問題や、家族が共有するある過去の悲劇を巡って、両親と姉妹、それぞれの葛藤や感情が噴出する。

花嫁レイチェルが主役である結婚式というイベントと、久々にキムが家に帰ってきたというイベントがぶつかることで、姉妹のかまって合戦が繰り広げられ、その中で家族の中に沈殿する思いが舞い上がっていく。

おすすめポイント

問題が多く、家族の鼻つまみ者であるキム。観客として見ていてもキムの勝手さには辟易とするが、同時に、問題児としてしか扱われないキムの疎外感にはどこかで共感してしまう。

キムの苦悩や努力を、よくできたお利口な家族は理解してくれない。家族は、「問題を起こす人」としてしか、キムを認識してくれず、そういう先入観で全てのキムの行動を判断される。

「私だって努力しているのに!」というキムの苛立ちに共感するとともに、キムの言葉は、自分勝手なところもありながら真を突いているところもある。周りの無理解に苦しむ人にとっては、キムの怒りが代弁者となってカタルシスを与えてくれるかもしれない。

ストーリーとしては、モヤモヤしたエンディングではあるが、なんだかんだで、やはり周囲の人を大事にしなければ、と考えさせてくれる映画である。

ヒア アフター

あらすじ

特殊な経験や能力によって、死後の世界に囚われてしまった3人を描く群像ドラマ。

津波による臨死体験をしたマリー、霊能力によって思うような人生が送れないジョージ、兄を亡くした少年マーカス。

3人は、それぞれに「死」に対する興味や呪い、執着を持つことで、一般社会から浮いたり、はみ出したりせずには生きられなくなってしまう。

おすすめポイント

直接的な出来事としての「死」と、間接的に「死後の世界」を描くスピリチュアルな作品。

だが、オカルトや宗教に焦点が当たるのではなく、それらをモチーフとしながら、生きにくさや疎外感を感じる個人の苦悩や救いが描かれている。

誰でも死ぬ、という事実。ずっと誰かと一緒ではないという、人間が根源的に持っている孤独について考えさせられる作品になっている。

静かな作品で、明快なカタルシスを感じられるかは微妙だが、少し落ち着いた重厚な映画を観たい時におすすめ。

マンチェスター・バイ・ザ・シー

あらすじ

ただ人生が終わるのを待っているかのように、無気力に生きる主人公リー。彼は自分の過失から、大きな事故を過去に経験し、そこから立ち直れずに生きている。

リーの兄ジョーの死をきっかけに、ジョーは避けていた地元に戻り、そこで目を背けてきた人間関係に再び向き合うことになる。

ジョーの遺言により、リーは甥っ子の後見人に指名されしまう。リーは戸惑いながらも、甥っ子と過ごすことになる。

おすすめポイント

とにかく主人公リーの悲壮感がすごい。

誰かと関わりたいのに関われない、という孤独感ではなく、そもそも世界に接したくないという孤独。

そんな主人公が、半ば強制的に甥っ子と交流させられる。嫌々ながら面倒を見るうちに、少しだけ、本当にほんの少しだけ前進するリーの姿が描かれる。

いわゆるハッピーエンドな映画ではないが、ミニマムに抑えた微かな希望が、逆にリアルで誠実に感じる作品。

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