映画

ワイルド・スピード SKY MISSION -アクション映画の要素詰め込み映画-

概要

平和に暮らすドミニクらの前に、前作で倒したオーウェンの兄デッカードが現れる。デッカードは政府機関にも侵入しホブスをも攻撃。ブライアンらの家に爆弾を送りつけ爆破。ドミニクらは政府機関と取引し、共にデッカード打倒のためにチームを組む。

デッカードを追いかけるドミニクの前に、ミスター・ノーバディと名乗る男が現れる。彼は秘密機関の人間で、民間軍事組織によって誘拐されたラムジーというハッカーの救出をドミニクに依頼する。ラムジーは「ゴッド・アイ」と呼ばれる情報監視プログラムの開発者であり、それを使えばデッカードを捕まえることができると話す。

ドミニクはミスター・ノーバディの提案にのり、ライアンら仲間を集め、ラムジー、「ゴッド・アイ」を奪還、デッカードを追い詰める。しかし、デッカードはその軍事組織と手を組んでおり、反撃にあい、「ゴッド・アイ」を奪い返されてしまう。

「ゴッド・アイ」によってこちらの動きが把握されてしまう悪条件のなか、ドミニクらは地の利を活かした作戦を計画、迫ってくるデッカードらと最後の決戦に挑む。

みんなのレビューまとめ

高評価

  • あの手この手のカーアクションが新鮮
  • テンポがよく内容もてんこ盛りで、見応えが半端じゃない
  • 敵役にもまたファミリーがおり、ファミリー対ファミリーの戦いがワイルドスピードならではで面白い

低評価

  • シリーズ初期作品とコンセプトが変わっている。マニアックな内容がなく、完全に大衆向け映画
  • 心情描写に機微がなく、全体的に大味な印象
  • 体は張っているが、努力や苦労をする場面がなくドラマが弱い

ナニミルレビュー

殺し屋、救出劇、強盗、秘密組織、銃撃戦、ハイテク…

もはや、間違いなくアクション映画の殿堂入りを果たした『ワイルドスピードシリーズ』。

カーアクションから始まり、銃撃戦、格闘シーン、スパイアクションなど、さまざまなアクション要素を取り入れながら、ガンガン進化してきた。

本作では、それらのアクションは引き続き見せつつ、ストーリーの中に含まれる要素の多さに圧倒される。

まず、前作で倒した悪役の兄デッカードが、最強の刺客として登場する。「なるほど、今回はコイツとの対決か」と思っていると、出てくるMIBっぽい秘密組織。

ある諜報システムのエンジニアが民間軍事組織に誘拐された。このシステムが敵の手に渡ると世界の危機なので、それを奪還するようミッションを依頼される。

そのミッションが終わると、中東の大富豪から車をパクるスパイ強盗作戦。

ラストはデッカード、民間軍事組織、警察、ワイルド・スピードチームが街中で入り乱れる大アクション。

 

いや多い。それぞれのミッションが、ひとつひとつの映画になっても良いぐらいのお話。それを1本のストーリーにこれでもかと入れ込んでいる。

それでいて、そんなに無理のある感じや、もたついたりゴチャ付いた印象はあまりない。ややご都合主義的に感じるところもあるが、映画の興奮に水を差すほどのものじゃない。

世界を飛び回りながら、さまざまなミッションをクリアしていく。楽しいチームワークアクションをたっぷり堪能できるストーリーになっている。

アクション全部盛り

邦題にもなっている「SKY MISSION」の意味は、映画序盤、エンジニア救出作戦のところで明らかになる。

「わりと序盤に出てきたなぁ」と思っていると、次の中東のシーンでも「SKY MISSION」が登場する。

中東のシーンはさておき、最初の救出シーンは、初めて見るカーアクションだった。いや、もはやこれはカーアクションなんだろうか。よく分からない。よく分からないけど凄い。

これだけシリーズが続いていると、もうやり尽くした感がある。その上、カーアクションを頑張っている映画自体は『ワイルドスピードシリーズ』以外にもあるわけだ。

しかし、これはビックリした。いやもう、やりたい放題というか、「他の作り手が、車を使ってやってないことをやってみよう!」という遊び心を感じる。

 

その上で、その後の銃撃戦を交えたカーチェイス、車を飛び移りながら闘うスタント、暴走車からのクリフエッジ、公道からの山中オフロード。

カーアクションの新しさも追求しつつ、通常のカーアクションのクオリティも全く落とさない。新しさで観客をびっくりさせた後も気を抜かず、すごく密にハイクオリティなアクションを連発していく。

その中に、連携プレーの楽しさ、綺麗な格闘シーンのワクワク感、オフロードのワイルドさと、クリフエッジのハラハラ。そして、超絶運転テクニック。

カーアクションをベースにしながら、その上に展開される多様なアクション。

本作のアクションシーンは、この救出ミッションだけでもお腹いっぱいになるほどだけど、これはまだ、最初のミッションに過ぎない。

キャラクターの関係性

やっぱり、『ワイルドスピードシリーズ』の魅力といえば、アツいチーム感。

本作では、結婚し子どももできたブライアンが、家庭と仕事で揺れ動く様子を、主にドミニクの視点から描いているのも面白いところ。

仕事の良きパートナーとしてブライアンを信頼しているドミニク。しかし同時に、妹の良き夫になってくれというドミニクの家族に対する気持ちが、ブライアンとミアの関係を通じて描かれる。

ブライアンが危険を侵さないように、デッカードのアジトにこっそり向かおうとするドミニク。それを察知してドミニクについていくブライアン。

この気を使いつつも、過剰に心配しない感じが見ていて心地よい関係を作っている。「お前は闘うな」なんて余計なケンカはしない。一緒に危険な仕事をしながら、お前はもう家庭に入るべきだろ、と言外に伝えるドミニク。

この全てを言わずに気持ちで繋がってる感じがとてもいい。

 

そして、悲しいことに本作のクランクアップ前に、ブライアンを演じるポール・ウォーカーが交通事故で亡くなったそう。

映画は、彼の弟が代役としてブライアンを務め、滞りなくクライマックスを迎えている。

映画のラストシーンは、この映画の後日談でありつつ、ポールへの追悼の映像になっている。

このラストのドミニクとブライアンの車が二手に別れて、光の満ちた空にブライアンの車が去っていくさまが本当に美しくて、こんなに素晴らしい追悼映像があるだろうかっていうものになっている。

なんというか、フィクションと現実の境目がぼやけていく不思議な感覚になれる。

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