概要
両親の結婚記念日を祝うために人里離れた別荘に集まった4人の子供たちとそのパートナー。その日の夜、家族が食事を取っていると突然、窓から矢が打ち込まれ、長女の彼氏の頭に突き刺さる。悲鳴をあげながら逃げ惑う家族。一旦は安全な部屋に避難するが、外部との連絡は取れず、家の周りには罠が仕掛けられている。そんな中次男の彼女エリンは、過去に身につけたサバイバル術を使って、その場で指揮をとる。家族が次々と殺されていく中、エリンはこの事件の黒幕を知ることになる。
レビューの印象
高評価
- 金持ち家族が右往左往している中、ヒロインが大活躍するさまが爽快。容赦ない殺し方もスプラッター映画としてグッド
- 単なるスプラッターかと思っていたら、伏線やどんでん返しがあって予想外に楽しめた
- 分かりやすい動機の犯人を、実直なヒロインが奮闘して倒すというシンプルなストーリー構成が良い
低評価
- 被害者も加害者も行動がずさん過ぎてイライラした
- 伏線やどんでん返しが予想できてつまらなかった
- びっくり系の怖さはあるけど、じわじわくる怖さはなかった。ホラー映画としては微妙
- 説得力のない設定が多く乗り切れなかった
ナニミルレビュー
オススメ度:B
こんな気分の時オススメ:気軽なスプラッター映画が観たい時。強いヒロインが観たい時。ちょっと笑えるスプラッターが観たい時。
全体的なレビュー
正直、ストーリーはあんまり面白くなかった。
犯人の殺人計画がどう考えてもずさん過ぎるし、逃げ惑う家族の行動もご都合主義的だし、全体的にどこかで見たことある感があった。
ただ、後半からだんだんとコメディ感が増してきて面白く感じ始めた。
犯人もマスクを外して顔を出すし、犯行の動機もわりと普通。犯人の1人もヒロインに殺され、猟奇殺人的な不気味な恐怖が薄れていく。そうして後半、「殺人犯対ヒロイン」というアクション映画的な構図になっていく。
そうなると、ストーリーの粗はそこまで気にならず、ヒロインの活躍を面白く見られた。特に、犯人から逃げるために躊躇なく2階から飛び降りる場面や、ギリギリのシチュエーションで喉にチョップするところが最高だった。恐怖に震えるヒロインの表情と彼女の冷静な行動のギャップがたまらなく良い。
そして、ラストで真犯人と対峙するヒロイン。ここはもうギャグ、コントでしかない。怒りに震えて低い声で返事をするヒロインと、その返事にドン引きしながらどうにかこの場をやり過ごそうとオドオドしている真犯人のやりとり一言一言に笑ってしまった。
このコメディな展開を見ると、序盤から中盤のベタで既視感溢れるストーリーも、後半でスプラッター映画のお約束を茶化して、ギャグにするために敢えてやっていたのかもしれないと思える。
真面目に見るとつまらないけど、アクションを楽しんだり、スプラッターネタを面白がったりできる作品。
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