映画

ワイルド・スピード MEGA MAX -車とチームを使った一攫千金ケイパームービー-

概要

懲役25年の判決を受けたドミニク。彼の親友ブライアンと妹ミアはドミニクを助け逃亡させたことで、国際指名手配犯となる。3人は南米へ逃れ、非合法な仕事をする中で、実業家レイエスの不正行為が記録されたあるチップを手に入れる。

同じ頃、3人を追う捜査官ホブスが現地に降り立ち、パートナーと共にドミニクらを追う。チップを手に入れたドミニクらはレイエスにも追われ、三者が入り乱れる。

ドミニクらは裏家業から足を洗うため、最後の仕事としてレイエスが不正に集めた裏金を盗み出すことを計画。レイエスは守りを固め、ホブスらに追われる中、ドミニクらは計画を実行に移す。

みんなのレビューまとめ

高評価

  • 裏切りあり、敵の寝返りあり、昔の知り合いをチームに集め、信頼できる仲間で大仕事。自由を求める強盗団ケイパームービーとして、王道の面白さ
  • シリーズならではの、「車」を活かした強盗計画が楽しい
  • 登場人物は多いが、ストーリーや動機が分かりやすく、スッキリ観られる

低評価

  • 単なる大作アクション映画になっていてシリーズの良さが薄れている(レースや車いじりのシーンがほぼない)
  • ストーリーが王道すぎて陳腐
  • 三つ巴の攻防が分かりにくく、荒唐無稽なクライマックスも説得力がない

ナニミルレビュー

1作目のファミリー感が復活

今作では、主要キャラクターが全員まとめて指名手配犯になってしまう。

これまで警察だったり逃走犯になったりFBI捜査官だったりしたブライアン。共犯でありながらも国外で捜索されるまでには至っていなかったらしいミア。その他のキャラクターたち。

今作の強盗計画で全員が指名手配犯となり、逆に同じ立場になって結束が強まった感がある。

 

『ワイルド・スピードシリーズ』の主要キャラクターは、悪人ではないが犯罪者である、という立ち位置になっている。

第1作目でも、ドミニクが犯罪者だということは終盤まではっきりとは明かされない。また妹のミアがドミニクの行為に反対している様子も描かれている。そして主役のブライアンは潜入捜査官。

このねじれは、どちらも魅力的なキャラクターだからこその緊張感を生むのと同時に、微妙にどちらにも肩入れしきれないという居心地の悪さも生んでいた。

それは、ドミニクが再登場した前作(4作目)でも同じ。

ドミニクは逃走犯。ブライアンはFBI捜査官ということもあって、2人の友情の回復に面白さは感じつつ、あちらを立てればこちらが立たず的なアンビバレントな感触が残っていた。

 

それが今作では、名実ともに全員が犯罪者として一体となる爽快感があって、いい意味で「ワイルド」に突き抜けてきた印象。

「ワイルド・スピード」の世界では、体を張って誰かを助けることが、何よりも尊いという価値観が常に描かれている。

ブライアンは、ドミニクを助けることで社会的地位を失くし指名手配犯となってしまう。これでようやく、スッキリとした気持ちで彼らの活躍を見ることができる。

そして、1作目にあったバーベキューが復活。ドミニクのお父さんスピーチ。ドミニクのアツさにほだされる警官。「ワイルド・スピードだ!」という喜びが爆発している。

今作のメインはケイパー物

カーアクションを軸に、毎作いろいろな要素を取り入れている『ワイルド・スピードシリーズ』。

今作は、難攻不落の金庫の中から現金を盗み出すため、仲間を集め、計画を練るケイパー物になっている。

もはやストリートレースを題材にしていたB級感漂うシリーズ1作目よりも、『ミッション・インポッシブル』の方が、映画のテイストとしては近いでのはないかとすら思えてくる。

ただ、もちろんその計画の中には「速い車が必要」という要素が当然含まれている。前作同様今作でも、このお決まりの流れのところはコミカルに描かれている。

レースシーン自体はかなりコンパクトになっていて、シリーズを追うごとに車やレースに興味がない人にも見易く、万人受けする映画になっている印象がある。

最後はやっぱり「ワイルド」!

「おぉ。今回はケイパー物かー」と思いながら観ていると、クライマックス直前でストーリーにツイストがかかる。

もちろん、計画通りにいかないのはケイパー物の常だけど、「このタイミングで?」というところで計画がほぼ丸々無効化されてしまう。

そして、そこからの展開が最高に面白い。

ワイルド・スピードらしい、車のパワーを全開に発揮するワイルドな計画に変更!

ここの展開は、当初の計画は頓挫しつつも、その計画のために集めた情報や道具などがラストで活かされ、中盤の展開が無駄になってはいない、という上手い流れになっている。

その上で、「チマチマした計画なんか知るか」という迫力と、犯行の目的が「お金」から「仇討ち」に変わっていることによるアツさもあって、感情的にも興奮して見られる面白い展開。

そして、映像的にもかなり凄い。「いやマリオカートか!」と思うようなブッ飛んだカーアクション。よその国のビルやら公共物をぶっ壊しまくり。

そして、ラスト。悪役の大ボスがどう殺されるか。こんなひどい殺され方があるかっていう殺され方。

もちろんこれまでの作品も面白いけど、5作目にして、ストーリーもアクションもかなり垢抜けた映画になっていると感じる。

シリーズを観ていないと理解できない人間関係もあるので、いきなり今作から観るのはあまりオススメしないが、細かい部分が分からなくても面白さは分かるはず。

せめて前作。できれば1作目と前作を観てから今作を観れば、十分楽しめるだろう。

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