概要
結婚式を2日後に控えたダグと、彼の親友のフィルとスチュ、結婚すれば義弟となるアランの4人は、バチェラー・パーティーを行うため、ラスベガスへ向かう。
しかし、4人の記憶は、ラスベガスへ繰り出す前に、ホテルの屋上で乾杯したところから途切れてしまう。
アランが目覚めると、めちゃくちゃになったホテルの部屋。トイレには虎。赤ん坊の鳴き声。
誰も昨夜のことを覚えておらず、しかも新郎のダグがいない。3人はダグを探すため、昨夜何が起こったのかを推理しながら、ラスベガスの街へ繰り出す。
レビューの印象
高評価
- くだらない方向に突き抜けていて笑える
- 大人の男たちが友人同士で冒険しているストーリーにワクワク感がある
- 謎解きが面白い
低評価
- 汚物、下ネタ、下品なギャグだらけで苦手
- 無理のある設定を無理矢理ストーリーにしていてご都合主義にしか感じない
ナニミルレビュー
時系列組み換えによるミステリー
ダグのことを探そうとした矢先、ホテルで渡されたのは、預けた車ではなく何故かパトカー。
仕方なくパトカーで街へ繰り出して、昨日の痕跡を探していく謎解きミステリーとしてコメディが展開していく。
各々の持ち物の中からヒントを見つけ、昨夜何が起こったのかの捜査を進めていく一方で、車が見つかったと思ったらトランクには謎の中国人、部屋に戻ればマイク・タイソン、ダグを人質に取った中国マフィアなど、謎が解けたかと思えばまた問題が発生する。
結果だけが示され、その過程がだんだんと明らかになっていく展開がとても面白い。かつ明らかになる4人の行動がどれもハチャメチャ。
ダグを見つけて結婚式に間に合わせなければ、という謎解きの緊張感と、それによって解かれた謎のバカさ加減のギャップで笑わせる、良作のコメディ映画になっている。
ハチャメチャ無茶騒ぎ
アメリカ映画で、ハチャメチャに大騒ぎするパーティはよく登場するが、この映画の騒ぎぶりは半端じゃない。
命がけ、人生がけの悪ふざけが繰り広げられている。
度が過ぎた一夜の過ち。イタズラで虎を盗み、それどころかカジノで知り合った男を誘拐。
パーティ悪ふざけ史上でも、絶対に上位に入るハチャメチャぶりもこの映画の見ドコロ。
そして、その責任を取っていく様子の無様さがまた面白い。
嵐の後の充足感
前日の自分たちの失態の尻拭いにボロボロになっていく3人。だが、この映画のラストは、なんとなく充実感の漂うものになっている。
ダグが無事見つかり、車をぶっ飛ばして結婚式へ急行。なんとか式に間に合い、全員で式に参加し、一件落着。
そして、ようやく落ち着いて4人でビールを飲む。そこで、アランがバカ騒ぎの様子を収めたデジカメを持ってくる。
「一度だけ見て、削除しよう」と約束する4人。
この嵐が終わって、それまでの出来事を落ち着いて見る余裕ができた4人の雰囲気がとても気持ちいい。
たしかにヤバイことがいろいろあったけれど、これもいい思い出になるだろうっていう幸福感が漂っている。
何にもないよりは、そのせいで死ぬほど苦労したとしても、何かがあった方がいいよな、という前向きな感じがする。
壮絶な嵐の後、4人の思い出と、友情が心地よく響いてくるラストになっている。
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