映画

ワイルド・スピード MAX  -アクション映画として、シリーズへの新しい入口-

概要

警察の捜査を逃れ海外で暮らすドミニク。しかし、元恋人のレティが殺されたという知らせを受け、ドミニクは復讐を果たすためアメリカへ。

一方ブライアンは、FBI捜査官としてある麻薬密輸組織を追う中で、ドミニクがアメリカに戻ってきたことを突き止める。

ブライアンの潜入捜査と、ドミニクの敵討ちは次第に絡まりあい、2人は指名手配犯とFBI捜査官でありながら、事件解決のためにタッグを組むことになる。

みんなのレビューまとめ

高評価

  • ブライアントドミニクの立場を超えた友情が良い
  • 女性キャラクターのかっこよさが際立っている
  • カーチェイスシーンが面白い

低評価

  • 敵も普通、味方も個性が薄く、よくあるアクション映画
  • 雰囲気が暗く、このシリーズならではの爽快感が薄い
  • 犯人を追うストーリーにひねりがなく単調

ナニミルレビュー

1作目の続き

シリーズ4作目。2作目はブライアンのその後、3作目はほぼ別世界になっているから、ようやく1作目の直接の続編が観られる。

原題が、余計な数字のついていない「Fast & Furious」に戻っているのもストーリーを観ると納得。

映画冒頭は、いきなりガソリン輸送者を襲うシーンから始まる。天才ドライバー犯罪集団のドミニクたちが戻ってきた、という喜びがある。

そこで見られるドライビングテクニックと、無鉄砲さは、映画が始まって早々「ワイルド・スピード観てる」という気持ちにさせてくれる。

そして、1作目でケンカ別れしたブライアンとドミニクのその後が、ようやく観られるのも今作のポイント。

仇討ちのために事件を追うドミニクとFBIのブライアン

ドミニクによる仲間の仇討ちが今作のメインストーリーになっている。

キレたドミニクが悪人たちを訪ね、問答無用で情報を聞き出す。カーアクションに加えて、情報を集め少しずつ黒幕に近づいていくという、刑事モノの側面が大きくなっている。

その途中で、FBI捜査官となったブライアンと再会する。

1作目ではドミニクファミリーに迎えられるブライアン、という構図だった。今回は対等な立場としてドミニクと対峙するブライアン。

粗暴な犯罪者と、型破りな捜査官。ケンカしていた2人がだんだんと打ち解け、解決に向けて協力し始める展開も、ワイルド・スピードの持ち味である絆の強さを感じることができる魅力になっている。

窮地でドミニクをブライアンが自分の車に乗せる、という展開が、2人が信頼を回復し始めるきっかけになっている。1作目を観ている人であれば、これが1作目でドミニクがブライアンを信頼し始めた場面とかぶっている事が分かるだろう。

シリーズ物だからできるギャグと新しさ

この刑事モノ的な展開がどうカーアクションと接続するのかといえば、お馴染みの「運び屋オーディションレース」によってである。

このベタベタな展開は映画の中でもネタ化されている。

ブライアンがレースに出るという流れは、何の障害もなくFBIの会議の中でセリフのみでスムーズに決定され、女性捜査官がこの取ってつけたような流れを皮肉っている。

シリーズとして確立されてきたからこそ、このギャグが成立している。

良くも悪くも『ワイルド・スピードシリーズ』は、各作品でいろいろな要素を取り入れている。その中でレースという要素を守ろうとしたら、いろいろなシチュエーションから「レース」というイベントを起こさなければいけない。

そういう意味では、そこはやや無理があったり、ベタになったりせざるを得ない。同時に、そうであるからこそシリーズを追うごと「今回はどうストーリーにカーアクションを絡めてくるのか」という作り手の工夫も楽しみになってくる。

ちなみに、カーアクションもちろんレースだけではない。クライマックスでは命がけの国境超えのカーチェイスが見られる。

前作『ワイルド・スピードX3:Tokyo Drift』では、狭い東京の環境を活かしたアクションが見られたが、今回はより狭い空間でのチェイスがが行われる。

しかも、今回から単に競争するだけでなく、ドミニクが走りながらショットガンをぶっ放して追手を撃破したりする。

カーチェイスのシーンに、速さ、テクニックに加えて武器が登場している。『ワイルド・スピード』はだんだん進化しているし、本作からは、「車がメインの映画」だという感じが薄れてきている。

普通にアクション映画として面白く、その中で車がカッコよく使われている。より万人が楽しめる映画になっている。

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