概要
主人公フランクは荷物の中身は聞かず、ただ仕事だけをこなす完璧主義の運び屋。
今回も、中身を知らないまま仕事を終えるはずだったが、荷物が動くのを見て、ついバッグを開けてしまうフランク。中にいたのは中国人の女。フランクの隙をついて女は逃げるが、フランクはどうにか女を捕まえ仕事を終わらせる。
しかし、その依頼主はフランクの車に爆弾を仕掛ける。たまたまドライブインに立ち寄ったフランクは爆発を免れる。依頼人にブチ切れたフランクは、依頼人のアジトに戻り、復讐を果たそうとするが、依頼人はすでにおらず、あの女がまだそこにいた。
レビューの印象
高評価
- 冷徹に見えて人情味のあるフランクのキャラクターが魅力的
- カーアクションだけでなく、格闘など様々なアクションてんこ盛りで見応えがある
- テンポのいいストーリー展開で娯楽作品として良作
低評価
- ストーリーは陳腐で内容が浅く、キャラクターの内面もリアリティがない
- アクションのバリエーションを出すためだけのありえない設定があって乗り切れない
- 運び屋映画なのにカーアクションが少ない
ナニミルレビュー
あれもこれもやっちゃうフランク
カーチェイスあり、大爆発あり、銃撃戦あり、肉弾戦あり、スカイダイビングあり、スキューバダイビングもちょこっとあり。
だいたい全部やっているんじゃないかっていうくらい、アクションの種類ががモリモリ。
逆に「もうちょっと運び屋仕事みたかったんだけど」と言ってしまいそうなほど、主人公のフランクの万能っぷりを堪能できる。
舞台がフランスということもあってか、激しいアクションとは打って変わって、フランクの家がやたらとイイ雰囲気。
灯台のついた海辺の家。アンティークなエレベーターがついてたり、朝日が差し込むキッチンでできたてのマーマレードを食べていたら、そこに知り合いの刑事がふらっと訪ねてきたり。
もちろん、アクションが始まると隠れ家としての仕掛けも出てきたりする。
隠れ家ってそれだけでワクワクする要素だけど、それに加えて、海外でのゆったりとした憧れの生活も垣間見られる。
本業のカーチェイス!
本業「トランスポーター」の実力は、映画冒頭部分でしっかり味わえる。
依頼人を乗せた後、追手が迫ってきても車を走らせず、冷静に契約違反を伝えるクールなフランク。厳密にルールに従って仕事をするプロ感満載の登場シーンになっている。
その後、銀行強盗グループを乗せて、抜群のテクニックで市街の狭い道を走り回る。
厳密にルールを決めているわりには、いろいろ不測の事態に巻き込まれすぎじゃないか、とも思いつつ、機転を利かせてトラブルを切り抜けるフランクの凄腕ぶりをじっくり見せる。
ちなみにクライマックスではトラックのハンドルに座りながら運転するシーンもあるよ。
しぶとすぎだろ、フランク!
クライマックスになってくると、カンフー映画ばりの格闘シーンが続く。いろいろな場所で、いろいろな格闘スタイルで敵を倒していくフランク。アイデアの数に、人によっては笑ってしまうかもしれない。それくらい格闘シーンにいろいろ工夫が凝らされている。
そして、とにかくフランクのダイ・ハードなしぶとさが凄い。
敵の運転するトラックから振り落とされた後、大量の敵に囲まれて戦い抜き、農業用飛行機をジャックして空から追跡し、運転席から蹴り落とされてもトラックの底にしがみつく。
筋肉アクションを見たければ、この映画は間違いなく有力候補。
個人的に、玄関ののぞき穴から見る飛び蹴りは最高の画だと思っている。(何回見ても笑ってしまう)
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